【MHW:IB】装飾品集めの効率と期待値について
装飾品のグレードと確率
IBで追加された各装飾品には5種類のグレードが設定されています。基本的には、
- グレード1:IB新規の非複合珠(守勢珠、転福珠など)
- グレード2:RARE9
- グレード3:RARE10
- グレード4:RARE11
- グレード5:RARE12
にそれぞれ対応しています。あるグレードの装飾品が出る確率は下表のように設定されています。(Gはグレードの略)
RARE5~8 | G1 | G2 | G3 | G4 | G5 | |
太古の珠 | 53% | 0% | 33% | 14% | 0% | 0% |
刻まれた珠 | 0% | 34% | 21% | 37% | 8% | 0% |
封じられた珠 | 0% | 22% | 0% | 55% | 20% | 3% |
なお、この表は攻略本の情報を基に作成しました。表が正しければ刻まれた珠や封じられた珠からはRARE9以上の装飾品しか出ないはずですが、実際にはRARE8以下の装飾品も普通に排出されます。どういうことなの……。
考えられる線としては攻略本に記載がないだけでRARE8以下の装飾品もグレード1として設定されているといった所でしょうか。IB新規の装飾品でグレード1に設定されているのは4種(守勢珠、守勢・攻撃珠、耐暑珠、転福珠)しか存在しません。刻まれた珠から34%の確率で4種のうちいずれかが出る、というのも体感と相当乖離しているので多分そんな感じだと思います。
また、同一グレード内の各装飾品が出る確率がそれぞれ等しいかどうかは不明です。前作(MHW)では同じグレードでも装飾品ごとに独立して排出率が設定されていましたが、IBでは攻略本にも特に明記されていません。体感的には特に偏りはないように感じられます。
調査クエストの効率性
危険度別の歴戦調査クエストの特別報酬は以下の通りです。
- 危険度1:太古の珠(70%)、刻まれた珠(30%)
- 危険度2:太古の珠(30%)、刻まれた珠(60%)、封じられた珠(10%)
- 危険度3:刻まれた珠(60%)、封じられた珠(40%)
上記に加え、危険度に関わらず基本報酬として太古の珠が1つ確定で貰えます。
上記を踏まえて各危険度の調査クエストをクリアした際に貰える装飾品数の期待値をグレード別に計算してみます。なお、基本報酬のランダム枠で貰える太古の珠(1%)については確率が期待値に殆ど影響を与えないほど小さいことと計算が煩雑になるという点から今回の計算では考慮しません。
危険度1
特別報酬の枠数(紫の枠数)がnのクエストをクリアした際に貰える太古の珠の期待値は1+0.7nです。同様に刻まれた珠の期待値は0.3nになります。
あるグレードの装飾品数の期待値は各珠の期待値に上表に記載してある確率を乗じた数の和で表されます。よってRARE5~8+グレード1の装飾品数の期待値E1とグレード2の装飾品数の期待値E2、グレード3の装飾品数の期待値E3、グレード4の装飾品数の期待値E4はそれぞれ
E1=0.53(1+0.7n)+0.34*0.3n=0.473n+0.53
E2=0.33(1+0.7n)+0.21*0.3n=0.294n+0.33
E3=0.14(1+0.7n)+0.37*0.3n=0.209n+0.14
E4=0.08*0.3n=0.024n
になります。例えば5枠のクエストをクリアするとRARE8以下の装飾品が1回あたり0.473*5+0.53=2.895個、グレード2の装飾品が0.294*5+0.33=1.8個、グレード3の装飾品が0.209*5+0.14=1.185個、グレード4の装飾品が0.12個入手できる計算になります。
危険度2
上の議論と同様に、太古の珠の期待値は1+0.3n、刻まれた珠の期待値は0.6n、封じられた珠の期待値は0.1nです。
よってE1、E2、E3、E4、グレード5の装飾品数の期待値E5はそれぞれ
E1=0.53(1+0.3n)+0.34*0.6n+0.22*0.1n=0.385n+0.53
E2=0.33(1+0.3n)+0.21*0.6n=0.225n+0.33
E3=0.14(1+0.3n)+0.37*0.6n+0.55*0.1n=0.319n+0.14
E4=0.08*0.6n+0.2*0.1n=0.068n
E5=0.03*0.1n=0.003n
になります。
危険度3
同様に、太古の珠の期待値は1、刻まれた珠の期待値は0.6n、封じられた珠の期待値は0.4nです。
よってE1、E2、E3、E4、E5はそれぞれ
E1=0.53+0.34*0.6n+0.22*0.4n=0.292n+0.53
E2=0.33+0.21*0.6n=0.126n+0.33
E3=0.14+0.37*0.6n+0.55*0.4n=0.442n+0.14
E4=0.08*0.6n+0.2*0.4n=0.128n
E5=0.03*0.4n=0.012n
になります。
目当ての装飾品を出すのに必要な周回数
以上を踏まえ、危険度と枠数から1回クリアするごとに特定のグレードの装飾品がいくつ貰えるか期待値を計算したものが下の表になります。例えば2枠危険度1のクエストを1回クリアすると平均してグレード1の装飾品を1.476個入手することができます。
枠数 | G1 | G2 | G3 | G4 | G5 | |
危険度1 | 2 | 1.476 | 0.918 | 0.558 | 0.048 | 0 |
3 | 1.949 | 1.212 | 0.767 | 0.072 | 0 | |
4 | 2.422 | 1.506 | 0.976 | 0.096 | 0 | |
5 | 2.895 | 1.8 | 1.185 | 0.12 | 0 | |
危険度2 | 2 | 1.3 | 0.78 | 0.778 | 0.136 | 0.006 |
3 | 1.685 | 1.005 | 1.097 | 0.204 | 0.009 | |
4 | 2.07 | 1.23 | 1.416 | 0.272 | 0.012 | |
5 | 2.455 | 1.455 | 1.735 | 0.34 | 0.015 | |
危険度3 | 2 | 1.114 | 0.582 | 1.024 | 0.256 | 0.024 |
3 | 1.406 | 0.708 | 1.466 | 0.384 | 0.036 | |
4 | 1.698 | 0.834 | 1.908 | 0.512 | 0.048 | |
5 | 1.99 | 0.96 | 2.35 | 0.64 | 0.06 |
表より、グレード1,2の装飾品狙いであれば危険度1、グレード3~5の装飾品狙いであれば危険度3が効率的だと読み取れます。また、危険度2と危険度3を比較すると、グレード4の出やすさは「3枠危険度3>5枠危険度2>4枠危険度2>2枠危険度3」、グレード5の出やすさは「2枠危険度3>5枠危険度2」のようになっています。
特定の装飾品1点狙いの場合、同一グレード内の各装飾品が出る確率がそれぞれ等しいと仮定すると上の表の数値で狙いの装飾品が属するグレードの種類数を割ることによって狙いの装飾品が出るまでどれだけ回せば良いか計算することができます。各グレードに属する装飾品の種類数はそれぞれ
- G1:102種
- G2:50種
- G3:125種
- G4:101種
- G5:18種
です(ただしG1にはRARE8以下の装飾品も含む)。例えばグレード5の特定の装飾品が欲しい場合(攻撃珠Ⅱなど)、5枠危険度3のクエストであれば18/0.06=300週すると1つは出る感じです*1。同様にグレード4の特定の装飾品が欲しい場合(超心・体力珠など)、5枠危険度3のクエストを101/0.64≈158週すると1つは出る感じです。ただし2019年12月にあったアプデでグレード4に属する火炎珠Ⅱなど9種の装飾品の出現条件を緩和するというアナウンスがありました。「緩和する」というのが他のグレードに変更する、という意味なのかグレード4の中で出やすくする、という意味なのか不明ですがいずれにせよ上記の数値からは少しずれてしまいます。もし仮に前者の意味だった場合はグレード4が101種から92種に減少するため、グレード4の特定の装飾品を1つ以上出すための周回数の期待値は92/0.64≈144となり上述の例よりやや出やすくなります。
*1:期待値が1になる、という意味。確率でいえば300週すると1-1/e≈63.2%の確率で最低1つはでるということです(eはネイピア数)。